『サヨナラだけが人生だ』井伏鱒二|あなたはどう感じるか
ある本の花嵐の解説として引用された、井伏の翻訳。
なんとも思い切った、訳だ。
勧酒(于武陵うぶりょう:唐時代の詩人)
勧君金屈巵
満酌不須辞
花発多風雨
人生足別離君に勧む金屈巵きんくつし
満酌辞するを須もちひず
花発はなひらきて風雨多し
人生別離足るコノサカズキヲ受ケテクレ
新潟市医師会ホームページより
ドウゾナミナミツガシテオクレ
ハナニアラシノタトエモアルゾ
「サヨナラ」ダケガ人生ダ
けれど、妙に前向きな気持ちに私はなった。
サヨナラだけが人生だったら、寂しそうなものなのに。
ここで分析モード。
気分がよいということは、頭・心・体△Trinityが整ったということなのだろう。
「サヨナラだけが人生だ」
それを私の△Trinityはどう解釈したのか。
…見えてきたのは、サヨナラが怖くない世界。
なんだ。
私は、サヨナラがまだ怖かったのか。
ふっと笑みがこぼれる。
すれ違い。
嫌われ。
別離。
他界。
私自身も、いつかサヨナラする。
当たり前に。
・
・
・
でも、サヨナラだけが人生なら、それが“普通”なら、怖くない。
最高のサヨナラのために、関わればいい。
そんな前向きな風が吹いたようだ。
「サヨナラ」ダケガ人生ダーー。
ー
ー
・頭
「サヨナラだけが人生だ」
→ ああ、そういうことか。サヨナラは人生に含まれている。当たり前だ。
これまで「サヨナラ=避けるべき問題」だったものを、問題ではなく事実として置いた。
・心
→ 「……なんだ。怖くないんだ」
「別れたくない」「嫌われたくない」「失いたくない」という抵抗が、少し緩んだ。
悲しみを美しいものに変換したわけでも、死を受け入れて感動したわけでもなく、ただ怖がる必要がなくなった。
・体
→ 「ふっと笑みがこぼれる」
緊張して構えていたものが、ふっと緩んだ。
「逃げなくていい」「備えなくていい」という感じで、身体の防御が少し解除された
●頭×心×体△Trinity=
「最高のサヨナラのために、関わればいい」

