道を外す のが怖かった

今日は私、フライデーの昔話などをちょっと。
プロフィールに書いてある通り、
毒親家庭だった私は、かなり制限の多い中で育った。
趣味、学校、仕事、友達、マナー、お金。
あらゆるものが親の監視下にあった。
親の気に入らないものや人は、
私の世界から消された。
そんな彼らに、ずっと反抗していた。
けど、ある日気付いた。
親の思い通りにはならない!と息巻きながら、
自分で自分に制限をかけ、
私の目の前には、もはや一本しか道がなくなっていることに。
選択肢がない。
五体満足で、経済的にも不自由はしていない。
なのに、ただ一歩が踏み出せない。
怖い。
親に逆らいながらも、ギリギリの所で
親に合わせた生き方をしていた。
その事実がまた、私の自信を失くした。
*
そんな私が、“本来の自分”に出会う体験をする。
29歳の時の留学だ。
今から5年前。
何となく漠然と、“自分の人生には英語が必要だ”と
小さい頃から思っていた。
テストでは赤点ばっか取っていたのにね(笑)
不思議と、大人になって自分から習い始めた英語は、
よく身に付いた。
2013年2月。
バンクーバーに降り立った私には、奇妙なしっくり感があった。
“あぁ、ここなんだ”
なんの縁もない異国の地。
そこに、ずっと探していた私の居場所があった。
当時、最初の結婚をしていた私は、
7ヶ月という留学としては長くない期間しかいられなかったけれど、
見えない何かに縛られていた、縛っていた自分が解放され、
“本来の自分”に回帰していく感覚に出会った。
*
あれから、5年。
心の勉強をした私は、
もっともっと“自分らしくありたい!”という欲が出ている。
自分の意欲に、自分でも驚いている。
目の前には一本の道しかなく、
窮屈さを感じながら踏み外すのが怖かったあの頃と、
景色が一変している。
多くの人がよく言っているこの言葉、
実感を持って今、私も相談者さんに伝えている。
「世界は自分が創っているんだよ」
“踏み外すのが怖い”と自ら道を狭めれば窮屈な世界が、
ちょっと勇気を出して、心のままに行動をすれば広い世界が。
もちろん、世界が窮屈になってしまった事情があるって知っている。
スゴくよく知っている。
だから、相談者さんが怖がっているのに、
ムリヤリ後ろから背中を押すような事はしない。
私も始めは、「は?」ってなった。
自分で作ってるって言ったって、
「こんな苦しい世界望んでない!」って。
でも、何度も目にして、心に引っかかったから。
だんだん、
“もし本当にそうなら・・・”
って変わって、
“本当ならどうしたい?”
って何度も自分に問いかけて、
やっと、
“・・・私も自分で世界を創りたい”
って、心に気付けた。
怖かったよ。
気付いたからって、すぐに行動できるわけじゃない。
自分のやりたいこと、自分のあるがままでいるなんて、
やった事がなかったんだ。
何度も、立ち止まった。
道にも迷った。
それでも、小さな希望を紡いで、少しずつ行動していたら、
ある日、何か突き抜けた。
“こういう事か”って、分かった。
それから、せっせと自分の世界を創っている。
もちろん今でも怖い時もあるし、立ち止まる事もある。
ただ、私は知っているんだ。
“大丈夫”なんだって。
怖くても、大丈夫。
怒っても、大丈夫。
失敗しても、大丈夫。
喧嘩しても、大丈夫。
嫌われても、大丈夫。
“幸せ”は、それらをも受け入れる。
今、私の前にあるのは一本の道ではない。
BUMP OF CHICKENの『Stage of the ground』の歌詞のよう。
“360度 全て 道なんだ”
まっすぐ行ってもいい。
横に逸れてもいい。
引き返してもいい。
誰かと歩んでもいい。
とても自由。
自分が、そんな世界に生きられるなんて思わなかった。
私でもココまで来られた。
なら、誰だって来られる場所なんだと強く思う。
一人でも多くの人の心が、楽になりますように。
一人でも多くの人が、“その人らしく”生きられますように。
そう願いを込めて、今日も相談者さんの話に耳を傾ける――。
本日のBGM:BUMP OF CHICKEN/Stage of the ground