否定 は否定を生む
今日のお話は、昨日の信頼の話と繋がっています。
なんなら、一昨日の期待の話とも。
なんか、うっかり連作っぽくなりましたね(笑)
さて、私達は自分と違う考え方、
発言、行動に出くわすと、つい 否定 をしてしまいます。
私ね、これは本能の一種だと思うんです。
なんでかっていうと、人にとって一番怖いことって何でしょう?
一般的には、「死ぬこと」。
身体的な死が怖いという人も、もちろんいますが、
比較的平和な今の時代では身体的な死は遠く、
社会的な死の方が怖く感じているかもしれません。
社会的な死って、なんでしょう。
それは、アイデンティティを失うことです。
アイデンティティって、言葉は知っているけど
横文字でなんだかピンと来ないですね(笑)
*
【アイデンティティって何?】
アイデンティティというのは、
日本語に意訳すると、
その人がその人である、ということです。
その人がその人である・・・?
禅問答みたいですね(笑)
例えば、サラリーマンパパの杉山さん。
3歳の女の子と5歳の男の子、そして奥さんがいます。
彼にとってのアイデンティティは何でしょう。
・二人の子供と奥さん。
・家族を養える収入。
・会社員という社会的な立場。
・五体満足な自分。
・男であるという事(=性欲)。
等々・・・
マテリアル的=外面的な事を挙げましたが、
もっとパーソナル=内面的な項目もあります。
・面白い自分。
・気が利く自分。
・明るい自分。
等々・・・
杉山さんにとって、これらを失うことは、
身体的に死ぬことと同じくらい苦しいこと。
*
【否定は否定を生む】
そして、本題(笑)
いやー、相変わらず前振りが長い。
ちょっと想像してみてください。
可愛い子供達が暴漢に襲われそうになったら、
杉山さんはどうするでしょう?
必死に守ろうとするし、抵抗するし、
攻撃するかもしれません。
これは、子供だけでなく
内面的なことにも当てはまります。
・面白い自分。
・気が利く自分。
・明るい自分。
を否定されたら、必死に守ろうとするし、
抵抗するし、攻撃する。
それが、“否定は否定を生む”カラクリなんですね。
いわば正当防衛。
もっと具体的に見るために、一昨日のノボルくんとカナコちゃんに
登場してもらいましょう(笑)
カナコちゃんにとっては誕生日をお祝いしてもら事で
愛されている、アイデンティティを認めてくれていると感じられます。
それをノボルくんはすっかり忘れてしまったものだから、
さあ大変!
カナコちゃんは、まさにアイデンティティに
ナイフを突き付けられた気分。
そりゃー不機嫌にもなっちゃいます。
殺されないよう、必死です。
一方で、ノボルくんも
「誕生日を忘れるなんてありえない」と否定されると、
“誕生日は特別な日ではない”というアイデンティティを否定されるので、
これまた、ナイフを突き付けられた気分になってしまう。
お互いに、ナイフを突き付けている危険な状態(>_<)
そこで登場するのが心理学。
心の世界ではナイフを消すことができるんです。
おー魔法みたいー(笑)
それが一昨日の記事で登場した、
彼の愛と繋がる、という方法ですね。
ノボルくんから見たら、
カナコちゃんのお祝いしてもらいたかった愛と繋がる。
*
【まとめ】
否定は否定を生む。
それは、正当防衛のように、
自分を守るのに必死な私達の
自然な反応なのかもしれません。
これを逆手に取って、
人と気持ちよく話すコツが考えられるんですねー。
否定するから、否定される。
相手のアイデンティティを傷つける事をするから、
自分のアイデンティティを傷つけられる事をされる、ということ。
であれば、その人にとって何がアイデンティティなのか。
その人がその人であるために必要な要素ってなんなのか。
ソコを刺激しなければ、対立を避けられます。
頭がいいことかもしれない。
いい人でいることかもしれない。
恋人だいじにすることかもしれない。
美人でいることかもしれない。
これも、本当に千差万別!
トライアンドエラーで探っていくしかないんですねー。
その時に大事なのが、「傷つかない」こと。
☆関連記事:「傷つかない」を選ぶ☆
↑ムリして傷つくなって話じゃないですよ~
傷つくと、こちらも否定したくなって、
否定×否定のループから抜け出せません(´・ω・`)
ちょっとしたコツで、人間関係は上手く回りだすもの。
少しずつ練習して、晴れやかな関係を築きたいものですね。
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【本日のワーク】
あなたのアイデンティティって、何でしょう?
思いつく限り、そうだなー、100個!書いてみましょう。
どんなことでもいいです。
社会的な立場でもいいし、
性格でもいいし、
物でもいいし、
趣味でもいいし、
人でもいい。
見つけるコツは、“これを失ったら怖い”という感覚。
年を取るのが怖い、とかだったら、
若さがアイデンティティなんだなぁ、という。
アイデンティティが見つかったら、
また“私の取扱説明書”を更新しましょう。
見つかったアイデンティティは大事にしまって、
もし失う怖さが強かったら、
カウンセリング↓などで怖さと向き合う方法もありますよん。